「仕組債」で訴訟問題が起きています。よく分からない金融商品には注意!

お金の話し

金融機関が勧めた「仕組債」で訴訟問題が起きました。

記事では、70歳代の高齢の女性は、夫が亡くなった際に相続した5000万円を証券会社の担当者に「できるだけ損をしない運用」を望み、その希望を伝えていました。それにも関わらず、ハイリスクな「仕組債」を約3000万円買わせ、約1000万円の損失を出したそうです。「仕組債」を女性に勧める際に、証券会社の担当者は女性の長男にも「女性に仕組債を勧めてもいいですか?」と聞いたそうです。その際に女性の長男は「母は多様な金融商品を理解していない。国債が妥当」と伝えていましたが、最終的に女性に仕組債を購入させていました。
女性は2021年に証券会社の勧誘が資産保全の意向や金融知識に乏しい実情に沿っていなかったとして、証券会社に約1250万円の損害賠償を求める訴訟を起こしました。東京地裁は女性側の主張を受け入れ、24年3月の判決で「女性は複雑な商品について理解することは困難だった」と認定。資産の保全を希望していたことも踏まえ「勧誘は金商法上の原則から著しく逸脱していた」と指摘しました。証券会社に約950万円の損害賠償の支払いを命じ、判決はその後、確定したそうです。
金融庁は23年6月、主要な銀行や証券会社の多くが「収益の確保を重視し、真の顧客ニーズを把握せず、リスクの受け入れが難しい層にも仕組み債を販売していた」との調査結果を公表しています。

「仕組債」どんな金融商品なのか?日本証券業協会のサイトに「日本証券業協会のサイトに「仕組債」が紹介されていました。

「仕組債」は、一般的な債券にはみられないような特別な「仕組み」をもつ債券です。この場合の「仕組み」とは、スワップやオプションなどのデリバティブ(金融派生商品)を利用することにより、投資家や発行者のニーズに合うキャッシュフローを生み出す構造を指します。こうした「仕組み」により、満期やクーポン(利子)、償還金などを、投資家や発行者のニーズに合わせて比較的自由に設定することができます。…ということです。
スワップ、デリバティブ…。波乗りうーたんは「仕組債」の仕組みが全く理解できません。日本証券業協会のサイトに図が挿入されていますが、その図を見ても、全く分かりません。おそらく、波乗りうーたんの様なド素人には扱いが難しい金融商品だと思います。

上記の様な事例は「犯罪」の案件ですが、仕組みの難しい、又はよく分からない金融商品は意外と売っていると思います。波乗りうーたんが仕組みが難しいと思う金融商品の1つが「外貨建一時払保険」です。様々な保険会社からいろいろな保険商品がでていますが、「外貨建一時払保険」は本当に分からないです。この種類の保険は金融庁から警告が出されています。

金融機関も利益を追求する企業なので、なるべく手数料の取れる金融商品を売りたいはずです。それに対して、投資家はなるべく手数料の低い金融商品を選びたいと思っています。この時点で、それぞれ売りたい金融商品と、買いたい金融商品の思惑が完全に逆になっています。それに証券会社の担当者も社員なので、上司からの個人評価を上げようと頑張るはずです。そのため、証券会社の担当者は投資家が希望する金融商品ではなく、個人評価が上がる、即ち金融機関が儲かる商品を投資家に勧めるのは当然のことだと思います。この様な理由から、金融機関が積極的に売り込みにくる商品は、そもそも投資家にとっては注意が必要です。

波乗りうーたんが行っている、インデックス投資はインデックスファンドを用いた資産運用です。インデックスファンドは、対象のインデックス(株価指数)との連動を目指すファンドです。例えば、オルカンならMSCI ACWI、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)ならS&P500、eMAXIS Slim国内株式(日経平均)なら日経平均株価。対象のインデックスが10%増えれば、それに連動したファンドも10%価値が上がります。仕組みは超シンプルで、しかも手数料は年間0.1%程度の商品も多いです。その中でもeMAXIS Slimシリーズは常に手数料最安を「売り」にしているので、他社が手数料を引き下げた場合はそれに追随しています。実際にオルカンは、設定日から何度も手数料を引き下げていて、現在の年間の手数料は0.0572%です。
当然ですが、インデックス投資は金融庁からの警告も注意も受けていません。そもそも金融庁から注意を受けている様な金融商品で資産運用しなくても、仕組みもシンプルで、手数料の安い優良なインデックスファンドだけで十分だと思っています。あとは現金や個人向け国債の無リスク資産で生活防衛費を確保し、余剰資金をインデックスファンドで資産運用すれば、それで良いと思っています。
「犯罪案件」も含め、仕組みがよく分からない金融商品には注意です。

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