米国の利下げ観測が後退しています。予想は、なかなか当たらない。

資産運用

米連邦準備理事会(FRB)が利下げを早くて9月、もしかしたら年内の利下げを見送るかもしれない、という見通しが報道されています。

米国のインフレは鈍化してきていて、2024年の始めには「6回位利下げするかも」という報道も目にしましたが、だいぶ利下げの見通しが後退しています。米国が利下げできない理由はインフレが収まらないことです。3月は、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が前月比0.4%上昇、前年比3.8%上昇していて、市場のインフレ鈍化の予測が外れる結果になっています。
一般に物価が上がると、金利が上昇します。先日、日本でもインフレが進んでいることを理由にマイナス金利を解除し、利上げしました。ただ、金利が上昇すると株価は下がる方向に動くことが一般的です。理由は以下の3点です。

①企業が融資を受ける時の金利が上がり、設備投資や事業拡大が難しくなる。
②個人での住宅ローンの金利などが上がるため、大きな買い物をしなくなる。
③預貯金や債券の利率も押し上げられ、その結果、金融商品として預貯金や債券の需要が高まるため、株式へ資金が流れにくくなる。

このような理由から、なんとなく経済の流れが悪くなり株価が下がります。逆に、金利が下がると一般的に株価は上がる方向に動きます。理由は以下の3点です。

①企業が融資を受ける時の金利が下がり、設備投資や事業拡大に踏み切れる。
②個人での住宅ローンの金利などが下がるため、大きな買い物がしやすくなる。
③金利が下がると、金利が低い状態で預貯金に預けておくより、「投資に回してリターンを得た方がいい」という期待感が高まりやすい。

このような理由で、株価が上がる方向に動きます。
2024年の米国株式は年初から、絶好調です。3月にはNYダウ平均株価、S&P500、ナスダック総合指数が共に過去最高値を記録しました。

この株価絶好調の理由として、「近いうちに金利が下がるだろう」という予想があったと思います。「金利が下がりそうだから、株価が上がりそう。じゃあ今のうちに株を買っておこう!」的なノリも少なからずあったと思います。しかし、実際にはインフレが期待通りに収まらず、利下げが実行できない状態です。そのため、利下げを前提に株価が絶好調だったならば、その前提が間違っていたわけで、今後も株価が絶好調なのかどうかは分からなくなりました。もしかしたら、大きな調整があるかもしれません。
このように、市場の予測はもちろん、著名なエコノミストの予想は、ほとんど当たりません。2020年の3月にコロナショックがあり、株価は急落(波乗りうーたんは20〜30%下がりました。)しましたが、コロナショックを事前に予測していた人を知りません。この時から、コロナショックの様な大きな出来事を予測できないエコノミストや専門家の「株価予想」を、波乗りうーたんはあまり信じなくなりました。
正直、エコノミストや、専門家の予想を探したり、予想が外れた原因を探したりするのは「ムダ」だと思っています。その時間があったら、体を休めたり、趣味や習い事など他のことに時間を使った方が良いと思っています。素人の波乗りうーたんが、いろいろ考えても、結局「分からん」というのが答えなのが既に分かっているからです。
そのため、波乗りうーたんは投資に関しては、予想しても分からないことが分かっているので、「上がりそうな株を探す」「下がりそうな株を売る」様な面倒なことはしません。MSCI ACWIに連動するeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)「オルカン」をメインに、インデックスファンドを、ひたすら淡々と買っています。波乗りうーたんは購入していませんが、米国株式のS&P500に連動するインデックスファンドでも良いと思っています。
オルカンをひたすら買い続けるだけで、世界47の国と地域、約3000銘柄に分散投資することができ、平均的なリターンを積み重ねることができます。そして、時間を味方につけることで複利の力を最大限に生かすことができます。この投資手法で、プロが運用する、ほとんどのアクティブファンドに勝ててしまいます。

おまけに、オルカンは新NISAの「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の両方で購入できるので、新NISA口座を利用すると運用益を非課税で運用することができます。
最近の株価の下落で、せっかく新NISA口座で運用を始めたのに、すぐに売却してしまう「損切り民」なる言葉もSNS上で上がっている様です。株価が下落している状況は安く仕込める大チャンスなので、売却してしまうのは本当にもったいないです。アンチ・インデックスファンドの声もSNS上で見かけますが、ノイズに惑わされず、今後も淡々とインデックスファンド(オルカン)メインの積み立て投資を継続します。

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